クリエイトバリュー中村宏      「弱者の情報戦略」

竹田ランチェスター経営「弱者の戦略」を実践するための「弱者の情報戦略」を考察します

「現実と向き合った評価」をお願いしたい

機密管理マインドBLDのコンセプトに関して、
少々誤った印象を持たれやすい部分があることがわかりましたので、
敢えて「念押し」の意味で、今日の内容をお伝えすることにしました。


実は先日、サンプル教材を使ったお試し評価を持ちかけた会社から、
こんな意見をいただきました。
プロモーション用のFlashを見た印象とのことですが、
かなり誤解を与えてしまったのかも知れません。


1)グループ学習という自発的な啓発活動をさせようとしても
前向きな社員ばかりではないので、
モチベーションが難しいのではないか

2)現在の会社の管理は、ハードによる規制、ルールの徹底、全社教育、
職場教育、内部統制活動にいたるまでまで性悪説で進めている。
性善説(自発的行動)で、現システムを継続することは無理ではないか?


1.「自発」が必要な理由を正しく理解してほしい


自発的に行動するという言葉は、
1)自ら身の回りを監視することで課題を見出し、
2)自ら考えることで解決行動を実行に移し、
3)自ら振り返ることで次になすべきことを決める
いわば「自律化」の意味で使っています。


もし、各職場に投げかけて、実施するかどうかは各職場に一任することだと、
このように捉えられることがあれば、それは本意ではありませんので
念のためにお伝えしておきます。


機密情報を取り扱う現場の最前線に立った時、
自ら判断しなければ、気付かないうちに巻き込まれてしまいかねない
サイバー犯罪や機械をだます手口がどんどん発達しています。
これを防ぐのは、最後は人間の判断力と気転しかありません。


また、どんなにハードが発達しても
その目的と使い方をきちんと理解して対応することは極めて重要です。
(管理を骨抜きにするような抜け道を作ってはならない)


そして、モチベーションの方法についてですが、
啓発教育の計画化と実施を各職場に委譲する部分以外では、
管理部門が各職場にモチベートをかけるのは現行と変わりません。


ただ従来と 異なるのは、
各職場のワークスタイル、業務の変化に応じて(刻々と変わる)
各職場ごとに少しずつ異なる取り組みの重点を、
各職場に考えさせる点です。


いずれにしても具体的には、
●全社(全部門)の啓発の目標を管理部門で立て、
●管理部門が啓発ツールとその使い方を示し、
●具体的な計画化と実施を各職場に義務付け(権限委譲する)、
●その実施を管理部が支援し、
●実施後に全体を振り返り、フィードバックの方法を考える

という、
インストラクショナル・デザインの考え方で進めることを想定しています。
従って、モチベーションには別途、戦略が必要になります。


2.マネジメントと啓発活動を区別してください


現在の会社のマネジメントの仕組みを
「グループ学習」で置き換えると機密管理が上手く行く、

そう主張しているように誤解されるかもしれませんが、
そんな短絡的なことを言うつもりは全くありません。


あくまで「機密管理マインドBLD」の目的は、
既存の管理システムでは、職場の意識向上にまだ多くの課題があると、
感じられる時に、
「相互啓発」という手段で意識を高めるためのツールであって、
既存のマネジメントの仕組みを補完するものです。


各職場ごとに取組み方を具体化させることに異論があれば話は別ですが、
具体化の視点をわかりやすく提供することが「機密管理マインドBLD」の価値です。


従って、会社全体の管理の考え方が「性悪説」であったとしても、
会社が指示したことを、
さらに具体的に「自分で考えさせる」点においては
何ら矛盾するところはありません。


「機密管理マインドBLD」のコンセプトのページにも詳しく説明しています。

「機密管理マインドBLD」コンセプト「既存のマネジメントの仕組みと整合が取れるのでしょうか?」


今回のご意見で、
「機密管理マインドBLD」は、既存のマネジメントの仕組みに、
一石を投じた考え方かも知れないと思うようになりましたが、


会社の活力と創造性を維持しながら重要な情報を安全に活用させることは、
今後の会社経営にとって重要な意味を持つと思いますし、


これには各職場に知恵を出させること(自律化)が必要ですから、
そのご支援をしたいというのが「機密管理マインドBLD」を
世に送り出した主旨ですので、引き続きメッセージを発信して行きます。


今後も、様々なご意見をお待ちしております。
是非、真摯に検討し、活用させていただきますのでよろしくお願いいたします。


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クリエイトバリュー 代表 中村 宏