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クリエイトバリュー中村宏      「弱者の情報戦略」

竹田ランチェスター経営「弱者の戦略」を実践するための「弱者の情報戦略」を考察します

あなたの戦略は身の丈に合ってますか?

今年になってから、私立幼稚園の職場づくりをテーマにしたお手伝いをする機会を持つようになりました。
幼少期という人間の心の最も基礎的な要素ができる時期を同じ人間が作る、という仕事の重要性を感じるようになったからです。


人の心の基礎は幼少期に形成され、それは一生変る事はないといわれています。僕自身のこの性格もそうなのか、と思い当たるフシがたくさんあります(笑)まさに「雀の魂、百までも」と言われる所以です(笑)


さて、現状の幼稚園経営は昨今の少子化の影響や国の子育て支援策が保育園に偏重していることもあって大変厳しい経営を迫られています。僕の子供はまもなく成人するほどに育ってくれましたが、同じ子を持つ親として、幼稚園という幼児教育の現場に少しでも役に立つことをしてご支援ができればと思っています。


このような厳しい環境を生き延びるための改革策として、いくつかの園で「目標管理」とか「成果主義」などどが検討されています。そして「目標管理」とか「成果主義」を機軸とした改革でなければ意味がない、とでもいうかのような反応をされることがあります。


これについて僕は大いに疑問を感じるのです。幼稚園という職場において、自園の「経営の成熟度」が、そのような経営戦略を実践できるレベルにあるのだろうか、そこまで考えて導入を決意されているのだろうか、という疑問です。


「経営の成熟度」という難しいことばを使いましたが、園の価値を生み出す1人ひとりの先生と組織の「気付きの力」のことです。つまり、指示を待つことなく自律的に問題に気が付き、原因を探り、自ら考えて解決行動が取れる力のことです。


目標管理や成果主義というのは「自己責任」がベースとなる人事評価システム上の考え方です。つまり自分の目標実現のために、問題発見、成功のためのシナリオ構築、実践、振り返り、評価、改善と続く一連のPDCAを自ら実施できる力がなければ運用できません。


僕が勤めていた前職の会社(日本有数のコンピュータメーカー)でも、目標評価の運用は常に問題になっていました。幼稚園というPDCAが日常的に機能していない職場で、そんな人事評価システムを導入すれば、職員はいっぺんに疲弊してしまうのではないか、と思うのです。


その結果、子どもを育てることが仕事である職員の目標が、数値目標の達成という、訳のわからない目先の管理になってしまうのではないかと心配します。現実に、あるコンサルの勧めで目標管理を始めた結果、園の強みであった「のびのび、キビキビした保育環境」が壊れてギスギスとした管理組織になってしまい、園の魅力の低下から園児が減り始めた園があります。


目標管理自体は素晴らしいシステムですが、その前に自分の身の丈(経営の成熟度)に合った戦略を取ることが、より重要だと思うのです。


さて、組織の「気付きの力」を強化・拡充させるための方法ですが、自園の「強み」を明らかし、「組織目標の実現までの業務のつながりを見える化」して全職員で理解し共有することが何と言っても最初にするべきことです。

但し、この「見える化」も、経験年数の少ない若い先生にもわかりやすいことが必要です。従って、1つの仕事が他の仕事とどのようにつながって組織目標が実現できるのかを表現し理解できる方法が必要です。


会社組織の改善で良く使われるバランススコアカードなどはあまり適しているとは思えません。仕事のつながりや成功のためのシナリオ(戦略)を深く検討することよりも、目先の数値目標を設定することが優先されてしまうことがあるからです。

これに変わる方法がありますから、次回以降、この「見える化」を行なうツールをご紹介して行きたいと思います。


クリエイトバリュー